丸一型日付印

同時期同名局所(調査中の項目もありますが公開します)

 同時期、同一国内に同じ名前(漢字)の局所が存在した場合、印影が全く同じになるため、その局所固有のものでなくなってしまい、様々な不都合が生じる可能性がある。その回避方法について、分類した。

●郵便局所同士

郵便局所同士の場合、便号欄を含め、全く同じ印影となってしまうため、何らかの対策を取っている場合が多い。1,2についての詳細は郡名入りの項目を参照のこと。
1.局所名変更。
 
(1)一方を、全く違う局所名へ変更(例:「武蔵/北多摩小川⇒小平」)
 
(2)一方を、郡名を付加した局所名へ変更(⇒2次郡名入り)
2.局所名は変えず、印顆の活字を変えた。
 (1)印顆に郡名付加(⇒1次郡名入り)。
3.対策を取らなかった?(印影募集中!)

国名 局名 重複時期 第一 第二
郡名 沿革 確定時期 郡名 沿革 確定時期
下総 飯沼 36.4.1-40.3.16 結城郡
(茨城県)
34.2.1 「飯沼」三等郵便局開局 34.2.1-36.3.31
40.3.16-42.12.31

海上郡
(千葉県)
35.2.16 「飯沼」郵便受取所開局
38.4.1 「飯沼」三等郵便局
40.3.16 「飯沼南」へ改称
なし
備後 宮内 36.4.1-39.9.16 比婆郡 19.4.26 「宮内」三等郵便局開局
43.4.21 「口北」へ改称
21.9.1-36.3.31
39.9.16-42.12.31
芦品郡 18.7.1 「宮内村」郵便受取所(再設)
31.11.16 「宮内」へ改称
38.4.1 「宮内」三等郵便局
39.9.16 「網引」へ改称
なし
安芸 37.12.20-39.9.16 高田郡 34.3.1 「坂」郵便受取所開局
38.4.1 「坂」三等郵便局
39.9.16 「坂村」へ改称
なし 安芸郡 37.12.20 「坂」三等郵便局開局 39.9.16-42.12.31
安芸 新庄 37.12.16-38.3.11 賀茂郡 36.12.10 「新庄」郵便受取所開局
38.3.11 「荘野」へ改称
36.12.10-37.12.15 山県郡 37.12.16 「新庄」郵便受取所開局
38.4.1 「新庄」三等郵便局
38.3.11-42.12.31

注:受取所は丸一印使用時期(36/4/1以降)のみを重複時期とする。

●(電信を取り扱う)郵便局所と電信専業局所

電信専業局所では下部電信印を用いるため、便号欄で判別できる。したがって、何も対策を取らなかった例が多く、小局のほとんどはそうである。ただし、大局のいくつかとわずかな小局では回避をしているので、事例を分類して示す。

1.局所名を一部変更
 読みは同じであるが、漢字を一部変えた局所名にすることにより印影を区別したようである。

国名 局所名 印影 国名 局所名 印影
陸奥 八戸郵便局 武蔵 保土ヶ谷郵便局
八ノ戸電信取扱所 程ヶ谷電信取扱所
武蔵 世田谷郵便局
世田ヶ谷電信受取所

2.局所名は変えず、印顆を変えた。

 (1)国名型と地名型で区別した。⇒調査中(あるとすれば東京か大阪)

 (2)一方の印顆に局所名を入れた。

   詳しくは「取扱所入り」を参照。電信専業局所側が対策したようである。

国名 局所名 印影 国名 局所名 印影
石狩 札幌郵便局 摂津 神戸郵便局
札幌電信取扱所 札幌/電信取扱所
神戸電信取扱所 神戸/電信取扱所
陸前 小牛田郵便局 安芸 廣島郵便局
小牛田電信取扱所 陸前/小牛田電信取扱所
廣島電信取扱所 廣島/電信取扱所用


 
(3)一方の印顆を「国名省略型」にした。
   京都にも国名省略型があるが、単に省略しただけの可能性が高いので除外した。

国名 局所名 印影 国名 局所名 印影
摂津 神戸郵便局 摂津 兵庫郵便局
神戸電信取扱所 兵庫電信取扱所
備前 岡山郵便局
岡山電信取扱所


 
(4)印顆に異体字を使用した。

国名 局所名 印影
摂津 高麗橋郵便電信支局 高麗橋 と 大高麗橋
高麗橋電信支局 高麗橋
摂津 堀江郵便電信支局 堀江
堀江電信支局 堀江 と 堀江


 
(5)旧字体と新字体で区別した。⇒調査中(攝津と摂津がありそう)

 
(6)鉄道停車場電信専業局所が、印顆に「駅」を入れた。
   北陸の大局に多い。

国名 局所名 印影 国名 局所名 印影
越中 高岡郵便局 能登 七尾郵便局
高岡電信取扱所 越中/高岡駅
七尾電信取扱所 能登/七尾驛
加賀 金澤郵便局 越前 福井郵便局
金澤電信取扱所 加賀/金澤驛
福井電信取扱所 越前/福井驛



●電信専業局所同士


電信専業局所同士の場合、便号欄を含め、全く同じ印影となってしまうが、しっかりと名称管理されていたらしく、事例は以下の1つしか見あたらない。

1.局所名をすぐに変更した。

 
肥前/長崎電信取扱所は、33/1/26に設置されていた。ところが、38/4/25の告示(?)にて、別の場所(長崎鉄道長崎駅)にもう1つの長崎電信取扱所を設置してしまった。慌てた逓信省はその日のうちに再度告示を出し、設置したばかりの長崎電信取扱所を浦上電信取扱所に改称したのだった。

●電話専業局所とそれ以外

電話専業局所では下部電話印を用いるため、便号欄で判別できる。したがって、何も対策を取らなかった例が多い。

1.局所名は変えず、印顆の活字を変えた。

 
(1)国名型と地名型で区別した。⇒調査中。東京の丸一電話印はほとんどが地名型を用いているため、可能性は高い。