丸一型日付印

電信印誤使用

 本来、便号欄に「電信」と書かれた電信印は、電信専業局所、つまり、電信局、電信支局、電信取扱所、電信受取所のいずれかに限られる。電信業務を取り扱う郵便局所において、電報に関する消印には郵便印を兼用するのが正しいため、郵便印から便号活字を外して使用したことにより、便号空欄として使用した局所がほとんどである。
 しかし、中には電信専業局所を真似て「電信」印を使用した郵便局所もある。電信専業局所から郵便局所になった場合は「電信」活字を持っていたため、それを流用したと考えられるが、電信専業局所を経験していない郵便局所においては「電信」活字を持っていないため、わざわざ作成したと考えられる。
 「電信」印が電信専業局所で正規に使用されたものか、郵便局所が誤って使用したかを100%識別する手段はないが、同名の郵便局所がその当時存在し、一方で、電信専業局所が存在しなければほぼ間違いなく郵便局所の誤使用と考えてよい。郵便局所の存在は「全国郵便局沿革録(明治篇)」で、電信専業局所の存在は「電信電話専業局所リスト」で確認できる。この誤使用はまだまだ出てくるものと予想される。
 電信印を誤使用した郵便局所とデータを以下に示す。


国名 郵便局所名 最古 最新 国名 郵便局所名 最古 最新
北見 網走 38.6.8
加賀 安宅 ⇒便号欄「電報」
北見 野付牛 40.7.5
能登 宇出津 29.7.17
北見 雄武 37.11.9
越前 粟田部 29.7.6
石狩 秩父別
40.7.9
M194-991
三河 豊川 36.4.27
石狩 厚田 37.8.23
三河 大浜 37.8.19
渡島 臼尻 ?
三河 大海 37.11.1
陸前 中新田 38.2.10
尾張 横須賀 37.7.24
陸前 若柳 38.-.-
美濃 明知
38.5.2
羽後 松嶺 39.3.26
美濃 上有知 38.10.11
羽前 山辺 38.6.2
38.6.5
美濃 揖斐 37.3.8
38.1.23
羽前 谷地 37.5.-9
38.3.9
志摩 鵜方 38.4.11
羽前 鶴岡 38.6.2
紀伊 天満 37.10.18
37.10.19
羽前 湯温海 37.8.21
丹波 殿田 ?
羽前 加茂 37.-.2
播磨 岩見 35.2.17
羽前 海味 37.-.1
摂津 大阪三軒家 38.4.28
42.7.2
羽前 天童 31.4.11
摂津 大阪天満市場 37.7.27
38.3.4
磐城 三春 38.3.19
大和 長柄 37.6.9
岩代 月舘 37.5.5
大和 上市 38.6.15
40.8.12
下野 栃木 26.10.22 28.4.6 備中 寄島 38.10.11
39.4.25
安房 布良 40.10.6
安芸 広島大手町七 40.4.5
武蔵 東京
(「中央」削り)
36.12.16
周防 小郡 29.7.7
武蔵 巣鴨 38.11.20
長門 生雲 39.3.28
武蔵 大島 39.-.26
阿波 川口 37.9.26
武蔵 世田ヶ谷 38.4.4
筑前 博多 23.5.12
信濃 上塩尻 39.4.29
筑後 国分 37.6.8
38.2.2
信濃 岩村田 「電信」左書き 肥前 島原港 26.8.3
越後 直江津 24.1.5 肥後 船津 41.3.9
越後 塩沢 38.5.5
琉球 西表島 37.-.-
越後 亀田 38.9.19
佐渡 沢根 39.4.17